ちゃんと今日も目が覚めたのは 君と笑うためなんだよ
年明けてしまいました。おめでとうございます。
とりあえず去年最後に読んだものと今年最初に読んだものを。感想どばー
とりあえず去年最後に読んだものと今年最初に読んだものを。感想どばー
赤い羊は肉を喰う/五條瑛
09年の〆。
これは…完全に題名のインパクトと文庫本の表紙買いだったな。だってかっこいいんだもん。でも最後まで表紙が何なのかわかんなかったけどねw赤血球かよ
計数屋を主人公の職業にもってきたのが、やっぱり五條さんって感じですね。地味なところから重要な情報とか事実を見つけ出していくっていう…。好きだなぁ。それと最初のほうで色が与える影響とか店の内装で客を誘導するとか、なぜだかテンションが上がって「うおおお」ってなってた。面白かったのがエレベーターの速さ。そんなところも考えられてるのか…。みなさん偲くんがかっこいいって言うけど個人的には笙くんが好きだったです。結局囚われの姫ポジになるあたり五條さんクオリティ^^そういえば感想をめぐっていて、「笙の軟禁の理由が分からない」っていってる方がいて、あれ!?そういえば何だったんだあれ!!?と思いました。何だったんだあれ。とりあえず偲がすごく心配してたのがなんだか萌えたからいいか。あの二人はすごく分かりやすく偲→←笙でしたよね^^
そしてこれを読んでやっとわかりました、なんで五條さんはたまに読んでいてつんのめるような感じがするのか。なんていうか往々にしてスピード感に欠けるというか、序章序章序章で3分の2まできて、緩やかに落としていくっていう感じなのかな。収集つけるときも、ずどん!って落とすんじゃなくて、徐々に下ってくみたいな持っていき方だからなにか物足りない気持ちがするのか…。そう…なのか?
岬/中上健次
10年第一冊目はこれ。友達に「新年一冊目がそれでいいの!?」と突っ込まれました。実はこれ読んでる最中に発熱しまして、熱+正月+中上健次は 最 悪 だなと思いました。そもそも、岬はこれ…黄金比の朝、火宅、ツアー、岬っておかしいだろ…。なんで最初だけ青春風味で後3つ漏らすことなく鬱作品なの…。いや、鬱っていうのはちょっと違う気がするけど。「黄金比の朝」ですげー!これだー!!ってなってそのテンションで残りを読んでしまったことにすごく問題があるのはわかってる。
「黄金比の朝」はホントいいですよね…。ぼくですよぼく。下宿先に兄が転がり込んでくるんですよ。ずっとその文体と雰囲気がいいなぁいいなぁと思って読んでて、最後の兄の「過激になれ」ってセリフでうわぁーいいなぁ…!って思いました語彙力がありません。もちろん兄弟ですがぼくと斎藤にもなんだかんだで萌えました。この二人無駄な接触多すぎじゃね…?
「火宅」は読んだときは何の感慨もなく、「彼」の父親への執着ぱねぇーと思っただけでしたがなんだか後からじわじわくる類のもの…のような気がする。途中まで兄兄いってて一体誰から見た兄なんだよ…といい加減ぶん投げるところでした。
「浄徳寺ツアー」は…なんだよもうほんとただの最低だなと思ってたら最後の最後にうやむやにされた感があります(笑)女の子が満足してるならいいんじゃないかな^^なんだかんだいってやっぱり、最後の関口さんと彼の会話はじーんときたんですよね…。彼の改心が見られるような終わり方で安心。
「岬」なんですけど、そもそもわたしがこれを読もうと思ったきっかけが、「売春宿で働いている義理の妹をあえて買いに行く男」っていう説明のされ方をして、読むしかないと思ったからなんですが…微妙に違くない?違くなくないけど話の重点そこではなくない?あれ?ここなのか。もうわからん…。私としては姉の病みようが印象が強くて岬といったらそっちのイメージかな。血がつながっていないはずの彼をみんなして「兄に似てきた」とか言ってるあたりになんともいえないあったかさとか切なさを感じました。今にして思うと、なんという兄の存在感!死んでるのに!そして彼と文昭に少しでも萌えてしまうのは正しい読み方ってことでおk?お互いに親の再婚相手の子っていう設定にその発想はなかったと脱帽した。文昭は昔もいまもさりげなく彼をフォローしてるのではやく彼は気付いてあげるべき。あとやっぱり彼は父親に執着しすぎだと思います。これ、、、この「父親」は「火宅」の父親と同じですか?同時に3人の女っていう共通項があるから気になったんだけどめんどくさくて検討してない。妹を買いにいくってのはまぁいんだけど、彼女を抱きながら父親の血だ云々感慨に耽ってたのは気持ち悪…いとまではいかなくても頭がおかしいなと思いました。ちょっと逸れるけどそういえば高村さんは一彰に妻とやる李欧を想像して欲情させてたし佐藤さんは「私」に女を抱きながら千秋のこと思い出させてたし何なんだこの亜種…と思った。
とりあえず中上さんはDV男浮気男を書かせたら右に出るものはいないと思う。文体はものすごく好き。確か青春小説ばかり集めた短編集があったはずだから読んでみようかな。健康なときに。
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