ちゃんと今日も目が覚めたのは 君と笑うためなんだよ
面白かった!
柴田さんの小説って、なんでこんなに一気読みさせられるんだろう。や…やっぱりえろいから…か?(笑)いや、いきなりこんなこと話すのもアレですが、彼女の小説はそのとおり官能的なえろさもあるけど、文章全体から漂ってくる不思議な色気もあると思うんですよ。これは聖なる黒夜を読めばわかってもらえると思う。…いや、どうだろうw
とりあえず、しっかりとしたミステリー!って感じでした。聖黒で実感してたので彼女のお話作りに関しては不安はなかったんですがね。肩透かしでもなく驚愕でもないんだけど、ちゃんとカタルシスを感じられる種明かしでした。満足。
あ~なんていうのかな、ハードボイルドなんだけどスリル満点ってわけでもないし、クール!って感じでも無いのにやたら引き込まれる。エンタメ…と言ってもいいですけどそれにしては重いんだよね。
相変わらず、というか、柴田さんのどろっどろな人間関係描写は既にここからあったんだなと(笑)どろどろっていうよりめんどくさいって言ったほうが正しいような気もするな。それなのに入れ込んでしまうのはなぜ!なんであのときああしてなかったの!と何度もやきもきしました特に義久。柴田さんが書いてるのは総じて、何か取り返しの付かないことをしてしまった人たちなんだよなあ。義久の「一生かけて償わせてくれ」は麻生と練の前身なんだろうかw
緑子に関しては、いいじゃないリコ!と思ったりだめだああ!と思ったり忙しいです^^でも彼女がレズじゃなかったらもう絶対好きになれて無かったと思う。この話ですごいと思うのは、女性刑事が少年レイプ事件を追うってところなんだよね。女だけだと思われがちな被害を受けた少年たちを、女性が助けようとするっていう…あ、だめだこのままだとジェンダー論になりそう(笑)とにかく、これで主人公まで男だったらちょっと読んでられないよねっていう。華が欲しい華が!
実は途中までリコと義久がくっつけばいいのよと思ってたんですが、最後まで読んだあとはまんまと安藤さんにもっていかれてました。かっこいいよ安藤!
それと、副題の「ヴィーナス」ってのはどうせリコなんだろうなと思ってたんですけど違ったのね!女神が誰の比喩かって知ったときちょっと感動しました。
これ読んだいまでは聖なる~がえろいなんて言ってられなくなりました。あんなの全然普通だった。2巻から麻生・練が出て来るんでしたっけ?ちょっとこのままなだれ込みそうなんですけど。しかもリコが一児の母になっているというのも良さそうなので期待。それでも淫乱なんだろうなー笑
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