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ちゃんと今日も目が覚めたのは 君と笑うためなんだよ
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字が小さいと友達に言ってもらったのでいじって気持ち大きくしてみました。
見やすくなってる…はず。

記事書くついでに最近読んだ本でも~。

幽霊刑事/有栖川有栖
有栖川さんのノンシリーズを読むのはマジックミラーについで二作目です。
泣けるラブストーリーだと聞いていたので、そっち方面の色が強いのかなと思いきやそうでもありませんでした。
幽霊になった主人公刑事が、彼を見て話すことの出来る唯一の人間である、自分の同僚というか部下だった刑事とコンビを組んで事件を捜査していくという。
事件自体は、主人公の神崎を含めた二人の警察官が殺された事件に加え、犯人と目していた人物が警察署内で射殺されるという大不祥事が起こって…というなかなかの刑事モノ、警察組織モノです。
この凶器が警察が押収したものだったから、また署内騒然となったり、不祥事を揉み消したい上からの圧力もあったりと、こういうのが好きな人にはたまらないですね。私もです。
そして、またこの後輩刑事の早川がキャラ立ってて楽しかった…。しょっちゅう他の人がいる部内で神崎に話しかけてしまって、「あなた最近おかしいわよ」と言われるわ、そのごまかし方も下手糞だわで読んでいて面白かったです。
神崎の婚約者だった須磨子という女刑事がいるんですが、神崎がなんとかして須磨子に話しかけようとして駄目だったり、須磨子に近寄る男に「汚い手で触るな」と言うくらいしか出来なかったりするのは切なかったです。でもそんなに湿っぽく書いてあるわけでもなく、ちょうどよく無機質というかなんというか、とにかく「恋愛モノ」っぽさは割りと薄い感じ。
そして推理の方は、本格ミステリというだけあって、全てがストレートでした。
実は叙述トリックで幽霊なんかじゃなかったよーなんてこともないので、本格好きは安心できるし、最後にひっくり返されたい読者は物足りないかもしれないですね。
でも出てくる人物が総じて微妙な描写をされていてみんな怪しい感じが、少しサスペンスっぽかったです。
ミスリードにまんまとやられたクチです。

あ、署内での事件を止められなかったことに苛立って、早川が神崎に八つ当たりしてしまうところが個人的に気に入った場面です!そのあと早川が背中を向けたまま小さな声で謝るというところまで含めていいですね!神崎も非は自分にもあると分かっているから謝らなくていい的なことを穏やかに言うのです。
ちょっと口が突っ走ってしまってどっちも悪くないけど何となくどうしようもないような空気が好きです。分かりにくい説明です。

500ページ弱のボリュームで中盤まで進みが遅かったりしますが、読了後はかなり満足しました。映像化したら面白そう。
〇〇刑事つながりで今度は駐在刑事も読みたいところ。
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