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ちゃんと今日も目が覚めたのは 君と笑うためなんだよ
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白い兎が逃げる/有栖川有栖

勢いで買って勢いで読みました。原因は高里さんの『白兎が歌った蜃気楼』を読んだあとで「白…」「兎…」というワードから連想したから。嘘です。本当はすべて森下くんのためです。
実はこれ再読だったんですが、読んでから結構時間が経っているためにあれ?森下くんここでもっと殴られてなかったっけ?てかむしろひどくぼこられてなかったっけ?というとんでもない記憶違いをしていました。ハードボイルドじゃないんだから。でも本当にこの森下くんはそんな事態に遭っても不思議じゃないくらい冒険してたと思います。思えば当時森下くんを初めてみたときはすっかりネタキャラ扱いなものかと思ってなぁ…。ジャニーズ系でアルマーニだよ。どんなひどい扱いを受けるのかと思っていたら意外にガチキャラだった。なんか彼はどこかの益田刑事と似た匂いを感じるよね。
あとわたしの記憶力が杜撰な例として、表題作でアリスが火村に無茶な運転を強いられる例のシーンがくるとばっかり思い込んでました。あれ!?じゃあそのネタどこだ!?って思って慌てて探したらジャヴァウォッキーでした。くっそう英国庭園実家だよ…。
それと久しぶりに作家シリーズを読んでびっくりしたのは火村とアリスの会話。漫才…?

「死ぬ前に『ほら、ひどいでしょ。私はこのようにバッドラックでした』と?」
「そうや」とやけくそで答える。

アリスはもう、ほんとに面白いこと言ってるのに火村が本当に冷静に突っ込むんだもん。練習いらずだよこいつら…。たった短編4つなのに爆笑しました。爆笑できるミステリといえば京極もそうです。どこがどう、とは言えないけれども鉄鼠で3,4回は笑った気がする。やつらはとりあえず冷静になるべき。
えーとあと…なんだったっけな。不在の証明はそりゃないだろ!と思いました。肩すかしの方です。でも表題作では、人気の(?)喫煙所でのやりとりが見れたので良かったです^^思いがけず火村の「全部食べちまったのかよ」に萌えました。そしてこの目で訴えられているのに微塵も気付かずにサンド完食する天然のおっさんはもらっていきますね。ていうかこのシーンはネタばらしの伏線かなんかなんだろうかと思って考えてみたんだけど頭が働かなくてわからない…!本当にただの小ネタなのだとしたらもう有栖川さんに感服するしかあるまい。

あとこの本は題名がすごく好きです。先生、その名前で題名にその単語持ってきますか…!という。そして光文社文庫の装丁は…完璧でした。ありがとうございました。
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